ホーム > 空気線図 過冷却と結露-個別熱源編- 2022.07.012024.01.07 【↓空気線図講座一覧↓】(プルダウン) 空気線図 (21)【空気線図の基本】 ①空気線図の基本1 ②空気線図の基本2 ③エンタルピーとは ④除湿量の計算補法 ⑤加湿量の計算方法 ⑥飽和効率とは ⑦相対湿度と絶対湿度【空気線図上での空調機の動き】 ⑧空調機冷却時の動き ⑨空調機加熱時の動き ⑩室内負荷と外気負荷 ⑪顕熱と潜熱【空気線図上での全熱交換器の動き】 ⑫全熱交換器を用いた場合 ⑫全熱交換器と加湿量【空気線図上でみる結露】 ⑬コーヒーの湯気と結露 ⑭コップの結露 ⑮車の窓に発生する結露 ⑯部屋の隅にできる結露 ⑰過冷却と結露【空気線図上でみる近年の湿度】 ⑱外気相対湿度の推移 ⑲外気絶対湿度の推移1 ⑳外気絶対湿度の推移2 こんにちは。これまで以下の記事にて外気条件の変動に伴う結露の発生について紹介してきた。 【現状を読み解く】外気の相対湿度の上昇率について紹介こんにちは。最近梅雨の時期になるとよく耳にする結露。結露は外気を直接室内に取り込みその外気が冷やされたり、高湿度の空気が室のどこかに滞留することで発生することが多い。そんな結露だが依然はそこまであまり耳にしなかっただろう。大きな原因としては... 外気絶対湿度がどの程度上昇しているかこんにちは。最近とことん話題によく上がる結露。そんな結露だがなぜ最近よく聞くようになったのだろうか。昔はそんなに結露で話題にならなかったとイメージを持つ方も多いだろう。今回は結露が起きやすくなった原因について自然気象の面から紹介する。なお気... そんな設備設計者泣かせの結露だが原因は外気が全てではない。もちろん外気のみならず室内の環境によっても結露が発生する可能性もある。 コンテンツ 室内温湿度による露点温度時の絶対湿度の変化室内温湿度26℃50%の時の結露発生条件室内温度20℃の時の結露発生条件まとめ 室内温湿度による露点温度時の絶対湿度の変化 境界条件として室内温湿度26℃50%の場合および室温を20℃(天カセ室内機では湿度は50%まで下げられないので記載省略)とした場合の室内の絶対湿度および吹出口の絶対湿度を確認する。またその他境界条件として外気を直接取入れ排出する1種換気とする。以下に空気線図を示す。 空気線図がわかっている前提で紹介するが、まず注目するべき部分が26℃の部分に縦方向に線を延長した。相対湿度100%の交点が露点温度となりその時の絶対湿度が0.0215kg/kgとなる。また露点温度20℃の時の絶対湿度は0.0150kg/kgとなる。続いて温湿度が26℃50%の時の空調吹き出し温度を15℃95%と仮定するとその時の絶対湿度は0.0100kg/kgとなる。室内温度20℃とした場合だが吹出温度の下限を13℃とすると13℃95%時の絶対湿度は0.0089kg/kgとなる。なお空気線図の読み方がわからない方は以下を参照されたい。 ☆空気線図特集☆空気線図の基本的な使い方や様々な計算例、事例集を以下に紹介。空気線図の読み方が苦手な方や空気線図についてより幅広い使い方を学びたい方におすすめ。 1.空気線図の基本 空気線図の基本1 除湿量の計算方法 飽和効率とは 空気線図の基本2 相対湿... 室内温湿度26℃50%の時の結露発生条件 室内温湿度26℃50%の時における結露が発生する条件を記した。特に吹き出し口付近で空気が滞留する部分についてはおおよそ0.0100kg/kg以上の空気が交わることで結露が発生する可能性が高くなる。 またその他空調空間については0.0215kg/kg以上の部分で結露が発生する可能性が高くなることとなる。 室内温度20℃の時の結露発生条件 室内温度20℃の時における結露が発生する条件を記した。特に吹き出し口付近で空気が滞留する部分についてはおおよそ0.0089kg/kg以上の空気が交わることで結露が発生する可能性が高くなる。 またその他空調空間については0.0150kg/kg以上の部分で結露が発生する可能性が高くなることとなる。前項に記した空気線図からも一目瞭然だが室内温度が20℃の方が露点温度時の絶対湿度が小さいためより結露する可能性があることとなる。 まとめ 今回はそんな室内の環境から発生しうる結露について紹介する。結露が発生する要因は実にさまざまであることから一概にこの条件であれば100%結露するかしないかとは結論付けられないが一要因としては十分に考えられるだろう。
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