【これでわかる】機械設備と電気設備の違いを紹介

こんにちは。

これから建築設備業界に携わる予定の方。
機械設備と電気設備の違いについて悩んでいないだろうか。
普段大学等は一概に設備としか聞かされることがない。
そのため就活の段階になりいきなり機械設備、電気設備と二種類の働き方があることを目にする。

今回は機械設備および電気設備の違いについて紹介する。

建築、建設業の役割分担

建築および建設業の業務分担として主に以下に大別される。

①意匠

主に建物の形状や建物のデザイン、各諸室の大きさ、天井高さ等建物全体の構成に係る事項について検討、決定を行う。
人間で例えると人の見た目や体型を形成する部分が意匠の業務領域となる。

②構造

主に建物の構造体について検討、決定を行う。
意匠と混同しやすい部分としてはどこまでが構造でどこからが意匠なのかということだろう。
構造では主に建物の主要構造部となる柱、梁、床などが対象となる。
人間で例えると体の骨格を形成する部分が構造の業務領域となる。

③設備

主に建物の機能に係る部分について検討、決定を行う。
わかりやすい例でいえば、照明や空調が設備にあたる。
照明の分野では照明の明るさや照明器具の種類の検討、机上面における明るさの設計などを行う。
照明というと意匠が担当するイメージもある方もいらっしゃるだろう。
会社によっても方針が異なることもあるが、意匠性が特に重要な部分については意匠側で仕様の決定を行う。
一方設備側では意匠の意向を受けて該当する器具を工事に見込むこととなる。
人間で例えると体の血管を形成する部分が設備の業務領域となる。

機械設備と電気設備の違い

次に機械設備と電気設備の違いについて紹介する。

前項で紹介した「設備」は実際には機械設備と電気設備で構成される。

①機械設備

機械設備は大きく空調設備と衛生設備に大別される。
空調設備と衛生設備の中にもさらに小項目として各設備に分類される。

A.空調設備
主にエアコンなどの室内温湿度を調整する設備。
B.換気設備
主に換気扇などの室内の空気を排出したり外部からの空気を取り入れるための設備。
C.排煙設備
万が一火事が発生した際に火事により発生する煙を屋外へ排出するための設備。
D.自動制御設備
空調や換気を自動的に動かしたり、止めたりするための設備。
E.衛生器具設備
大便器や小便器などの衛生器具。
F.給水設備
屋外から建物内へ水を供給する設備
G.給湯設備
お湯を用いる場合にお湯を安全に建物内へ供給するための設備
H.排水通気設備
建物内からの排水を確実に屋外もしくは排水処理場まで供給する設備
I.消火設備
火事が発生した際に建物内に設置する消火器や屋内消火栓などで消火を可能とするための設備

②電気設備

電気設備は大きく電力設備と通信・情報設備に大別される。
各設備の中にもさらに細かく設備が分類される。

A.電灯設備
主に照明等の単相100V・200Vを使用する設備。
B.動力設備
主に大型機器等の三相300Bを使用する設備。
C.雷保護設備
主に雷によって発生する火災や、建物の破損、人体を守るための設備。
D.受変電設備
発電所から供給される高圧の電気を実際に使用できる電圧に変換するための設備
E.発電設備
太陽光発電など電気を発電するための設備。
F.構内情報通信網設備
建物内にある複数のPCやサーバー、複合機などの端末同士を装置などでつなぎ、データのやりとりを行うネットワークを構築するための設備。
G.情報表示設備
施設利用者に必要な情報を表示するための設備。
H.映像音響設備
施設利用者に必要な映像や音響を供給するための設備。
I.監視カメラ設備
建物外部や内部を監視カメラで確認できるようにする設備。
J.防犯・入退室管理設備
入退室の記録や電気錠の開閉や非常時における警報等を管理、制限する設備。
K.火災報知設備
 火災による煙や熱を感知し施設利用者等に火災を知らせるための設備。

まとめ

今回は機械設備および電気設備の違いについて紹介した。
機械設備と電気設備の中にそれぞれどんな設備があるのかを把握することをお勧めする。
結果的に機械設備と電気設備のそれぞれの違いがわかるようになるだろう。

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