全熱交換器と外調機の違いを紹介

こんにちは。
建築設備関係の仕事に就職したばかりの時にわからないこと。
全熱交換器と外調機の違いもその分からないことのうちの一つだろう。
両者の違いについて理解してしまえばどうということはないのだが理解するまでが意外と長い道のりだろう。
今回は全熱交換器と外調機の違いについて極力わかりやすく紹介する。

全熱交換器とは

全熱交換器とは図に示すようなイメージだ。
外気の取入れ(以降:外気)が全熱交換器を通り室内へ供給(以降:給気)される。
一方で室内からの排気(以降:還気)を同じ全熱交換器に取り入れ屋外へ排気する。(以降:排気)

一昔前まではこんな危機は特になくいわゆるファンでの給気、排気が主流だった。
最近では特に建物の省エネ化を図ろうといった国内中の動きから全熱交換器というものを採用するケースが圧倒的に多い。

ところで一体なぜこんなことをしているのか疑問に思う方も多いだろう。
全熱交換器とは換気を行う際の排気空気(室内の空気の温度、湿度)を極力無駄遣いしないように外気取入れの温度、湿度を少しでも室内温度に近づけてあげることができる機器だ。
これだけだと何を言っているのかさっぱりわからないかと思うので以下に一例を示す。

図に夏期における全熱交換器の空気の流れのイメージを示す。

室内の空気を26℃とし外気を35℃とする。
全熱交換器をそれぞれの空気が通過することにより例えば屋外から室内への給気が35℃から30℃へ変化する。
また室内からの排気は26℃から31℃へ変化する。
この変化を発生させることができるものが全熱交換器ということだ。
特に冷房、暖房をせずとも室内からの排気を利活用することで外気を少しでも室温に近づけた状態で室内へ供給することができる。

但しあくまでも室内の空気と外気の熱交換を行うだけであるため全熱交換器通過後の温湿度は制御は一切できず成行きとなる。

顕熱交換器

今まで全熱交換器について紹介してきたが似たような商品として顕熱交換器と呼ばれるものも存在する。
全熱は顕熱、潜熱に分けることができる。
顕熱とは主に温度変化による熱のやり取りを示す。
一方で潜熱とは湿度の変化による熱のやり取りを示す。

主に温度変化による熱だけを交換するのが顕熱交換器だ。

外調機とは

次に外調機について紹介する。
外調機は外気を調湿したうえで室内へ供給するための機器だ。
そのため全熱交換器とは異なり排気が外調機に取り込まれることはない。

外調機は大きく、フィルター、コイル、加湿器、ファンから構成される。
このうちのコイルと呼ばれるものがいわゆる冷暖房を行うための装置だ。
このコイル内に夏期であれば冷水、冬期であれば温水が循環している。
その冷水、温水と外気が接触することで室内への給気温度を調整している。

詳しくはこちらで触れているが外調機はあくまでも外気取入れの空気の温度を制御しているだけの機器だ。
そのため室内の温度を制御しているわけではない機器であるため注意されたい。

全熱交換器付外調機

実は全熱交換器付の外調機も存在する。
外気を少しでも室内の温湿度に近づけたうえでコイルで室内への空気供給温度を制御する機器だ。
これを行うことで外調機としての冷房、暖房の必要量を削減することができる。
(全熱交換器により外気取入れ空気温湿度が多少なりとも室内環境に近づくため)
結果外調機のコイルの能力の低減につながり空調システム全体の容量を削減可能だ。

まとめ

今回は全熱交換器と外調機の違いについて紹介した。
全熱交換器は室内と外気の熱(温度、湿度)を交換する機器であることを紹介した。
また外調機はコイル(冷水、温水が循環しているもの)により外気取入れ空気の温度を変化させる機器であることを紹介した。
本稿が少しでも全熱交換器と外調機の理解に貢献できればと思う。

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