屋外排水管の設置高さと勾配の計測方法

こんにちは。
パプアニューギニアに滞在中に経験できたことを紹介する。
普段設計をしていると現場の事情であったり施工方法がイメージしづらいことが多い。
今回筆者が体験した屋外排水管の測定方法についてもしかりだ。
当然施工業者がただただ適当に配管を敷設してOKといったわけではない。
特に排水管については常に順勾配とすることが必須であり計測ミスは発生すると排水管が詰まる原因になる。
建物と同様だが排水管の高さや勾配についても精度をもった計測が必要だ。
それだけ排水管については施工が困難であることから、屋外排水管の設置位置や排水勾配の測定方法などを設計者が知っていても決して悪いことではないかと思う。
(少なくとも一回は経験しないとまずイメージがわかないかと思うので。)
筆者も今まで計測に立ち会った経験もなかったが非常に良い経験であったことから今回この経験をシェアさせて頂ければと思う。
まずは排水管の設置高さおよび勾配の大切さと不具合によるトラブルについて紹介する。
続いて筆者が経験した実際の測定方法について紹介する。
(パプアニューギニア限定の測定方法である可能性があることはご容赦いただければと思う)

排水管計測の大切さと不具合によるトラブル

まず排水管と排水桝の仕組みや位置関係について紹介する。

通常屋外埋設の排水管は要所要所に設置されている排水桝と排水管をつないで建物の外まで排水管を導く。
排水桝は排水管が万が一詰まったときに点検するために設けられるものだ。
排水管が順勾配となるように排水桝は設置する高さを設定する。
ここまでが排水管および排水桝の計画の基本となる。

ここからが不具合によるトラブルについて。

例えばどこかの排水桝のレベルが間違っていたとする。
どこかの排水桝のレベルが間違っていたとすれば必ず他の排水管の勾配へ影響を与えることとなる。
極論建物出口の1か所目の排水桝のレベルが間違っておりその排水桝を基準にその他の排水桝の深さを決定してしまった場合、最悪下水道本館とのレベルが合わずすべての排水管と排水桝をやり直すなどといった問題が発生する可能性がある。
(排水桝を基準にして計測を行うことは通常考えづらいかと思うが)
そうでなくてもどこかで排水桝の設置レベルを間違えれば必ずどこかの他の桝や排水管の勾配へ影響を与えるはずであり最悪逆勾配となる部分が発生する恐れすらある。

続いては排水管の勾配の不具合によるトラブルだ。

極端な話排水管の勾配がフラットであったとすれば何も考えずとも排水されないということは明白だろう。
通常勾配については100Aの排水管で1.0%以上,150Aの排水管で0.5%以上等といった排水勾配を厳守することが一般的だ。
排水勾配と流量について詳しく確認されたい方はこちらを参照頂ければと思う。

排水管の高さと勾配の計測方法

前項までで排水管廻りの計測の重要性を紹介したところで次に排水管の高さと勾配の計測方法について紹介する。

工事時に用いられる仮囲いに対して本計画敷地の基準高さ等があちこちに記載される(便宜上Xとする)。
その測定方法については今回は触れないがその基準高さを基に排水管の高さを計測する。
まずトータルステーションと呼ばれるものをある一点に設置し水平に設置されていることを確認する。
続いて先ほど紹介した基準高さを確認しトータルステーションから確認できる高さと比較する。
その高さをAとする。
このA+Xの合計値が今回のトータルステーションの計測基準高さとなる。

続いては各桝間の排水管の高さについて確認を行う。

前述した通り既にトータルステーションの高さは把握できているためその基準高さから排水管の管頂までの高さを計測する。
なおその際に気を付けたい点が配管の呼称=配管外径ではないということだ。
例えば100AのVP管であれば外径は114mmであり150AのVP管であれば外径は165mmとなる。
なお配管の途中で逆勾配の箇所がないことを確認するために2m毎に高さを確認する。

ここからは排水の勾配を算出するための作業だ。
まずは桝間の排水管の長さを確認する。
各排水管の高さと排水管の距離から勾配を算出するためだ。

こうして導き出された各数値を用いて排水勾配を算出する。

まとめ

今回は排水管の測量の方法について紹介した。
排水管の設置高さや勾配の不具合により建物からの排水が排水管内で詰まってしまう恐れがある。
本記事を通じて排水管の重要性を共感していただければと思う。

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