排煙口の設置位置と手動開放装置の設置位置

こんにちは。

普段なかなか計画することのない方も多い排煙設備。
人が逃げるために設けているのにもかかわらずとんちんかんな排煙設備計画となっていることがある。
排煙設備は万が一火災が発生した際に少しでも煙が蔓延しないように設けられる。
また煙を人が吸わないような位置に排煙口を設置しないとより危険な排煙設備計画となってしまう。
今回はそんな排煙口の位置およびその排煙口を開放するために設ける手動開放装置の設置位置について紹介する。

また排煙設備について過去の記事を以下に紹介する。

排煙口の設置位置 -法規上-

排煙口の設置位置についてまずは法規上求められる事項を紹介する。
図中は天井伏の平面イメージだ。
左側クリーム色で示す室が居室(機械排煙の対象室)でグレーで示す室に廊下を示す。

排煙口の設置位置に関する規定は1つだけだ。
排煙口から機械排煙対象空間の最遠部までの距離が30m以内となるように計画することだ。
もし室の形状などにより物理的に排煙口からの距離が30m以内で収まらない場合は排煙口を追加して対応する必要がある。
なおその場合においては2の排煙口で1の防煙区画を排煙することと扱われるため排煙風量を算出する際には注意されたい。

排煙口の設置位置 -実務上-

前項では排煙口の設置地について法規の観点から必要要件を紹介した。
次は実務上における排煙口の設置位置について紹介する。
なおもちろん法規上は満足したうえでの設置位置なので注意されたい。

排煙口の設置位置だが煙を吸い込む特性上避難動線上に排煙口があることは望ましくない。
通常居室にいる人は廊下を介して屋外まで避難するかと思われる。
(物件ごとに避難計画を建築担当へ確認する必要がある)
居室から廊下へ避難すると仮定すると排煙口の位置が廊下と居室の建具付近にあることは望ましくない。
というのも居室を中心に考えると居室内にいる方は廊下側へ避難する。だが避難上に煙が集まってしまったら避難者が煙を吸い込んでしまうかもしれない。
そういったことを避けるために排煙口を避難動線から少しでも遠い位置へ設けることが望ましい。

手動開放装置の設置位置 -法規上-

一方で手動開放装置の設置位置について次に紹介する。
まずは法規上における手動開放装置の設置位置だが法規上は特段定められていない。
但しよく審査機関や消防協議を行うと手動開放装置の位置について指導を頂くことがあるため事前に十分に協議しておくことをお勧めする。

手動開放装置の設置位置 -実務上-

通常どんな方が手動開放装置を押すか想像してみるとイメージがわきやすいかと思う。
①火災が発生し室内がもくもくしてきた。
②人が逃げようとする。
③煙を隣室などへ漏らさないために避難者が手動開放装置を押す。
といったイメージだろうか。
ここで大切なことが③で避難する人が手動開放装置を押すということ。
ということは避難動線上に手動開放装置がないと誰も気づかないもしくは手動開放装置を押せない可能性がある。
そのためにも前項ポンチ絵に記載しているような位置に手動開放装置を設けることが望ましい。

 

まとめ

今回は法規的側面と実務上の側面から排煙口の設置位置と手動開放装置の設置位置について紹介した。
非常時にしか役には立たない設備だからこそ非常に役に立つような排煙設備計画をすることが人の命を守ることにつながるか。
通常機械設備においてなかなか人の命にまで起因するような大きな問題が少ないからこそ排煙設備を設ける際は様々な事項に配慮したうえで計画する必要がある。

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