発熱量と温度上昇量 -1日の推移-

こんにちは。

非空調室の場合においてある機器発熱量の際にどの程度室内温度が上昇するか不思議に思った方も多いかと思う。
一方で意外とインターネットなどで調べても上記の情報をなかなか見つけることができない。
とはいえ本ページに訪れた方は気になっている方がほとんどだと思うので今回は前回に引き続き発熱量と温度上昇量の関係についてさらに深堀し1日における温度推移について紹介する。
なお前回の内容を確認されていない方はまずはこちらから確認されることをお勧めする。

なお境界条件は前回紹介した内容と同じとし、真夏日における壁体負荷を加味した検討とする。

境界条件

前回の記事同様使用するモデルは約6畳の洋室程度とする。
また天井高さは2.4mHとする。
そのよう室内の機器発熱量を1.00kWとする。

加えて外壁負荷の熱収支を勘案するため外気条件として2020年における東京の時刻別外気温度を使用した。(引用:気象庁HP_2020年_東京)
夜間(19時~7時)において最大気温となった2020/08/11を対象に一日のトレンドを作成する。
実際に熱収支については計算上1分毎に計算することとする。
空調時間帯は午前8時から午後19時までとし空調時間中は常に26℃を推移することとした。
壁体負荷は外壁内壁関わらず一様に熱貫流率1.6[W/m2・K]とし、隣室等についても外気温度を使用することとした。

検討結果

横軸に時刻、縦軸に温度と温度上昇量を示す。
グラフ内それぞれ赤色は室内温度、青色は外気温度、朱色は機器発熱量による温度上昇量、緑色は壁体負荷におる温度上昇量を示す。

空調時間帯と仮定した8時から18時については一律で室内温度を26℃とした。
また1時間データを用いているため外気温度については1時間ごとに変動させている。
また各温度上昇量については1分データを用い極力細かな温度推移を確認できるようにした。

前項の条件の元温度上昇量を試算すると約40℃程度で推移することがわかる。
なお時刻により室内温度が異なる理由は、外気温度による壁体負荷の増減による。

まとめ

今回はピーク時における機器発熱量1kWでの室内温度上昇量を試算した。
一般的な洋室に対し機器発熱量1kWを夜間に発生させた場合ピーク日で40℃程度となることを試算した。
本検討はあくまでも簡易的な計算のため実情とは若干差があり得るかもしれないが大体イメージとしてこんなものだろうなどと思っていただければと思う。

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