こんにちは。
BIMは最近ではすっかりトレンドになっているキーワードだ。
BIMは主に納まりを確認し設計の手戻りを少なくするためのツールだ。
(もちろん将来的な展望としては納まり確認のみならず、運用まで含めた建物の一元管理をもくろんでいるのだが。)
そんな中社内でもBIMを用いて設備計画を行うといったことも増えてきているだろう。
特に最近の若い設備設計者はBIMが使えて当たり前だといった風潮すらある。
ただここに潜在的な問題がある。
若手設計者が納まりを確認できるBIMを使えることはよいことだろう。
だが若手設計者からすれば何をもって納まっているかがわからないといった問題を抱えている。
もちろんゼネコン、サブコンの現場部隊のように入社初年度から現場に出ていれば別かもしれない。
ただ設計者側の立場からすれば実際に現場へ行くことはほとんどないことが実情だ。
そんな現場の納まりをわかっていない設計者がBIMを使ったところで結局納まっているのかどうかがよくわからない検討結果となる。
実際にBIM上やBIMに限らず納まりに困っている方向けに今回は水配管とエア溜まりについて紹介する。
ここでいう水配管とは主に配管内に定常的に水が満ちている配管を指す。
身近なところだと給水配管、給湯配管だろう。
中央熱源の場合には冷水配管や温水配管も該当する。
水配管は空気が入ったダクトなどとは異なりエア溜まりを考慮して計画する必要がある。
エアが溜まるってどういうこと?
エアが溜まるといった状況について紹介する。
圧力がかかった配管内の水には通常よりも多くの空気が混入している。
その空気に圧力変化が加わることで水に含まれていた空気が液体から分離する。
水よりも空気の方が軽いため配管の上部に空気が滞留する。
空気滞留部に空気を抜く弁(空気抜き弁)があれば空気を抜くことができる。
しかし空気抜き弁がない場合には空気は配管内に永続的に溜まることになる。
空気が溜まることで配管内の水の流れを阻害する。
水の流れが阻害されることにより水が出なかったり、水が循環しなかったりといった問題が発生する。
エア溜まりを予防する方法
エア溜まりが発生しやすい配管として鳥居配管があげられる。
図中のように門型になった配管だ。
門型の頂部にエアが溜まる。
計画時点では本来あってはいけない配管方法だが解決策としては門型の頂部にエア抜き弁を設けることだろう。
その他にも水配管を計画する時点で必ず頂部にエアが溜まる。
そのため例えば最上階のPS内の配管頂部にエア抜き弁を設けることが望ましいだろう。
まとめ
今回は水配管とエア溜まりについて紹介した。
水配管とエア溜まりについてよく理解したうえで納まりを検討することをお勧めする。
ポイントを押さえて計画することで後々のトラブルを事前に予防することができるだろう。
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