排水桝間の最長距離 -間隔の制約を紹介-

こんにちは。
今回は意外と知らない方も多いであろう内容について紹介する。
それは排水桝間の距離の制約についてだ。
特に敷地内に設置する排水桝についてはあまり気にしたこともない方も多いかもしれない。
今回は排水桝間の最長距離について紹介する。

ちなみに排水勾配について知りたい方はこちらから。

排水桝間の最長距離

排水桝間の最長距離についてイメージがわかない方はこちらの図を参照されたい。

排水設備技術基準によれば排水桝間の最長距離は配管径の120倍以内と記載されている。
つまり100φ,150φ,200φの排水管が接続されている場合は以下の図の通りとなる。

排水管径が100φの場合は100mm x 120 = 12,000mmとなる。

排水管径が150φの場合は150mm x 120 = 18,000mmとなる。

排水管径が200φの場合は200mm x 120 = 24,000mmとなる。

このように配管の径に120倍を乗じることで排水管径の最長距離を算出することができる。
特にフットプリントが大きな建物の場合は排水桝をたくさん設置することも多いかと思うのでこの計算が用いられることも多いだろう。

排水桝間の距離が長すぎてはいけない理由

まず排水といえばどんなものがあるかイメージ頂きたい。
手洗いからの排水以外にもトイレからの排水やキッチン(シンク)などからの排水等様々な排水がある。
特に固形物が流れる場合だろう。
固形物が流れる場合は排水管の中で詰まらない可能性が100%ないかといわれるとそんなことはない。
その固形物が排水管内の排水をせき止めてしまう可能性がある。
またごくたまに見かけることが油を流すことにより排水管内で詰まってしまうことだ。

詰まると排水が流れなくなる。
排水が流れなくなるということは例えばトイレへ水を流した時にトイレから水があふれだす可能性だってあるということだ。
つまり早急に排水の詰まりを解消する必要がある。
屋外で排水が詰まっていると想定される場合は唯一地上に面している排水桝から確認することとなる。
その時に排水桝間の距離があまりにも長いとどこで詰まっているのかが確認できなくなってしまう。
(地面を掘り起こすわけにもいかないので)

 もしかすると120倍という数値に根拠はないのかもしれないがいずれにしても排水管径の120倍といった基準が決められている。

まとめ

今回は排水桝間の最長距離について紹介した。
排水管径の120倍以内に排水桝を設置する必要があることを紹介した。
普段あまり気にしない部分であるが建物運用後に排水でトラブルが起こる可能性は十分にある。
そういった面からも常に建物使用者を意識して計画されたい。

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