こんにちは。
給水設備を計画する際、常にクロスコネクションに対して考慮する必要がある。
クロスコネクションが発生すると、飲料水が汚染される。
それだけでなく、接続されている給水管を通じて、汚染水が広がってしまう。
今回はクロスコネクションの意味や注意点を紹介する。
クロスコネクションとは
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https://www.city.kagoshima.lg.jp/suido/soumu/kyuhaisui/kurosu.html
クロスコネクションとは、飲料水用の給水配管とそれ以外の配管が接続されてしまうことを示す。
計画上、クロスコネクションの懸念があると判断されると、建築確認申請時に指摘がある場合も多い。
クロスコネクションが発生しうる状況
建物内に様々な設備が計画されるほど、クロスコネクションが発生する可能性が多い。
次項以降にクロスコネクションの例を紹介する。
給水管と雑用水管
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雨水や雑排水を原水とした雑用水利用を行っている場合にクロスコネクションが発生する可能性がある。
雑用水利用により、水廻りに給水管と雑用水管の両方が計画される。
そのため、配管の誤接続が発生する可能性がある。
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給水管と加湿給水管
空調機器に加湿給水管を接続している場合もクロスコネクションが発生しやすい。
通常、加湿給水は飲料水とは区別される。
そのため、飲料水用の給水管と加湿給水管は受水槽等で縁を切る必要があることに注意が必要だ。
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給水管と空調用補給水管
給水管と空調用補給水管によって、クロスコネクションが発生する可能性もある。
空調用の冷温水配管へ給水管を直接接続することでクロスコネクションとなる。
そのため、受水槽等で給水管と縁を切る必要がある。
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クロスコネクションの対策
給水管と雑用水管が設置される場合は配管種別を変える
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給水管と雑用水管の誤接続を回避するためには、配管種別を変えることが考えられる。
それぞれ異なる配管材質とすることで、誤配管となることを避けることができる。
左図に示す配管はそれぞれVA管、VB管、VD管となる。
受水槽で縁を切る
受水槽等で縁を切ることが大切だ。
給水管から給水系統以外の配管に直接接続することでクロスコネクションとなってしまう。
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逆止弁はクロスコネクションとなるリスクがある
逆止弁は経年劣化によるトラブルや異物が挟まる可能性がある。
そのため、結果としてクロスコネクションが発生する可能性がある。
結果、逆止弁によるクロスコネクション防止を認めていない自治体が多い。
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まとめ
今回はクロスコネクションの意味や注意点を紹介した。
クロスコネクションを事前に把握しておくことで、設計上の手戻りを減らすことができる。
今回を機に、ぜひ習得していただければと思う。
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