受水槽容量を考慮した電極棒の高さ

こんにちは。

研究所などの特殊な施設の場合、受水槽からさらに他の水槽へ給水を移送することがある。
その際に二方弁+電極棒もしくはボールタップを介してそれらの水槽へ給水を行う。
ボールタップの場合は構造上、一度に大量の補給水を必要とはしない。
だが、二方弁+電極棒の場合は、電極棒の高さ次第で一度に供給する補給水量を決定することができる。
受水槽容量を考慮せずに補給水量を考慮しないと、受水槽容量が一時的に不足する可能性がある。

今回は、受水槽容量を考慮した電極棒の高さについて紹介する。

電極棒による補給水の制御方法

左図に電極棒による補給水の制御例を示す。
補給水は二方弁を開始間接給水により水槽へ供給される。
二方弁は5本の電極棒のうち二方弁開と二方弁閉の情報を受け取ることにより、自動的に二方弁の開閉を行う。

受水槽容量を考慮した電極棒の高さ

まれなケースではあるが、受水槽容量がかなり少ない場合において、電極棒の二方弁開と二方弁閉の間隔が大きすぎると、受水槽が枯渇する可能性がある。
そのため、電極棒の高さを考慮して、補給水量に制限を加える必要がある。

配管径(流量)の傾向
受水槽一次側の径受水槽二次側の径
時間平均給水量同時使用流量

通常受水槽1次側の配管径は受水槽2次側の配管径よりも小さい。
受水槽一次側の径は時間平均給水量より算定する一方で、受水槽二次側の径は同時使用流量より算定するためだ。
つまり、一度に補給する水量が受水槽容量を超えると、受水槽容量が不足する可能性がある。

受水槽と補給水のイメージ

以下に電極棒の間隔が大きい場合と小さい場合における受水槽と躯体水量容量の関係を紹介する。
電極棒の間隔が大きいほど一度に大量の水が必要となる。
そのため、受水槽容量が小さい場合は電極棒の高さに注意が必要だ。

【電極棒の間隔が大きい場合】

【電極棒の間隔が小さい場合】

まとめ

今回は、受水槽容量を考慮した電極棒の高さについて紹介した。
補給水の状況を確認してから電極棒の高さ設定を行うことが大切だ。
今回の焦点の一つとなる受水槽容量の算定方法は以下の記事より確認頂ければと思う。

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