こんにちは。
最近ではパッケージエアコンの成績係数(COP)が徐々に改善されていることを背景に比較的大規模な建物でも個別熱源による空調システムとすることが増えてきた。
特に最近ではCOPが3.0を大幅に超えるパッケージエアコンが多い。
そんなパッケージエアコンだが地域によりCOPが大きく変動する。
特に冷房時においては定格COPを大きく上回ることが多い。
そのため今回は冷房時におけるCOPの推移について紹介する。
なお成績係数(COP)は以下で紹介しているので参照されたい。
今回は延べ面積30,000m2の建物とする。
使用する気象情報は気象庁HPで公開されているは2020年の1年間を1時間ごとに抽出した気温と相対湿度,全天日射量とする。
冷房期間は東京については5月~9月、札幌については6月から9月としそれぞれ空調時間帯は8時から19時までとする。
また土日は空調を行わないものとする。
その他人員数は平米あたり0.1人とし単位外気量は30CMHとする。
照明や什器負荷等については”省エネルギー基準に準拠した算定、判断の方法および解説”によることとする。
冷房時における室外機の定格COPは4.0とする。
室外機の能力特性については公開できないのでご了承いただきたい。
試算 -東京-
まずは東京の場合を紹介する。
横軸にパッケージエアコン運転時における負荷率を示し縦軸に単体COPを示す。
また軸毎に発生頻度を合わせて示す。
冷房時における定格COPは4.0としたうえで冷房期間中の試算を行った。
約40%付近が最も効率が高い結果となり平均COPは5.94となった。
試算 -札幌-
次に札幌の場合について試算結果を示す。
負荷率約40%~70%付近にて最高効率となった。
また東京に比べ比較的負荷率が多い時間が多い。
平均COPは7.51となった。
まとめ
今回は冷房時におけるCOPの推移について紹介した。
あくまでも試算値のため実際とは大きく異なる可能性こそあるが地域により年間平均COPが異なることが示唆された。
また地域により最高効率である部分の負荷率が異なることも示唆された。
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