GX検定アドバンストを受けてみた

こんにちは。

GXとはグリーントランスフォーメーション(Green Transformation)の略で、脱炭素社会に向けて、化石燃料中心の産業構造を再生可能エネルギー中心の構造に転換する取り組みを示す。
近年では、日本でもGXという用語がよく用いられるようになり、耳にする方も多いだろう。

今回は、GXの推進に欠かせない基礎的知識を測るGX検定アドバンストを受験したので、GX検定アドバンストの概要とその感想を紹介する。

GX検定とは

出典:https://green-transformation.jp/gx_certification/

GX検定とはGX推進に不可欠な基礎知識・スキルを証明する検定試験のことである。
GXとはGreen Transformation(グリーントランスフォーメーション)の略であある。
具体的には、化石燃料からクリーンエネルギーへの転換を通じて、経済社会システム全体を改革する取り組みを示す。

GX検定の種類

自社のカーボンニュートラルを推進するスキルに焦点をあてた「ベーシック・アドバンスト・スペシャリスト」の3つのレベル別検定と、GX関連のソリューション提供・ビジネス創出をするスキルに焦点をあてた「GX検定BIZ」の4検定で構成されている。
現在、GX検定 ベーシックは環境省認定制度「脱炭素アドバイザー ベーシック」、GX検定 アドバンストは 環境省認定制度「脱炭素アドバイザー アドバンスト」 に認定されている。(2025年7月時点)

GX検定ベーシックとGX検定アドバンストの違い

出典:https://green-transformation.jp/gx_certification/

GX検定ベーシックはGXに関する基本的な日本国内外の動向やルール・基準などに関する内容が中心である。
一方で、GX検定アドバンストは、実際にサプライチェーンのScope1,2の算出や、CO2排出量の削減手法に関する内容が出題される。
つまり、GX検定アドバンストを習得すれば、各企業のCO2排出量全体の算出や把握を行うことができるようになる。

GX検定アドバンストの概要

GX検定アドバンストの内容構成

GX検定アドバンスト
1章 脱炭素経営の広がり
2章 気候関連リスク‧機会の把握
3章 サプライチェーン排出量の概要
4章 Scope1,Scope2の算定⽅法
5章 排出削減⽬標の設定
6章 排出削減計画の策定
7章 削減対策の実⾏

GX検定アドバンストの内容構成は左表に示す大きく7章から構成される。
GX検定アドバンストではCO2排出量の具体的な算定方法や削減方法に関する内容が主となる。

具体的な内容はこちらのURLからご確認いただければと思う。

GX検定アドバンストの受験形式等

GX検定アドバンストの受験形式等
問題数 50問
問題形式 4択問題
試験時間 90分(オンライン)
受験費用 12,100円(税込)
合格率 70%程度
2025年7月時点

GX検定アドバンストの受験形式は左表に示すとおりである。
問題数は計50問であり、すべて4択問題で構成される。
「適当な選択肢を選べ」「不適当な選択肢を選べ」の他に、「適当な選択肢の組み合わせを選べ」といった問題が頻出される。
また、2025年度第2回検定の際には計算問題は計6問出題された。
カーボンニュートラル実践講座(中級編)で計算問題をたくさん解かされる割には計算問題が少ない印象であった。
合格率は70%程度とのことだが、問題の難易度等によって多少左右されるものと考えられる。

GX検定アドバンストの受験者数と合格率

GX検定アドバンストは2023年には2回、2024年には3回開催されており、おおよそ60~70%程度の合格率である。

また、受験者数は年々増加傾向であり、GX検定への関心が高まっていると考えられる。

開催回 受験者数 合格者数 合格点数 合格率
2023年第1回 182名 86名 47.25%
2023年第2回 164名 104名 63.41%
2024年第1回 91名 61名 66点 67.03%
2024年第2回 120名 75名 66点 62.50%
2024年第3回 228名 152名 70点 66.67%
2025年第1回 267名 217名 81.27%

学習方法と学習時間

2025年7月時点では、GX検定公式の動画視聴以外にはGX検定アドバンストの学習方法としては存在しない。
なお、GX検定公式の動画とは「カーボンニュートラル実践講座(中級編)」を示す。
動画の内容でGX検定アドバンストの内容を網羅しているため、動画視聴を繰り返し行うことが重要である。

また、本講座内には演習問題が20問用意されている。
しかし、GX検定ベーシック同様に、実際の試験では全く同じ問題は出題されない。
そのため、演習問題を解くことも重要だが、動画視聴を繰り返し行うほうがより重要といえる。

学習方法と学習時間(解いた問題数)
カーボンニュートラル実践講座(中級編) 10時間程度

実際の試験内容

実際の試験内容だが、演習問題の内容はほとんど出題されなかった印象である。
講座では基礎的内容の解説が7時間、計算問題の解説が3時間の計10時間の講座でもあったにもかかわらず、特に計算問題が50問中わずか6問しか出題されなかった。
つまり、実際には基礎的内容の解説の7時間の動画視聴を繰り返し行うことが重要である印象であった。
また、GX検定ベーシックを習得していることを前提とした問題も出題される。
そのため、GX検定ベーシック受験後に間を空けずにGX検定アドバンストを受験することで、少しでも受験者の負担を減らすことが可能であると考えられる。

筆者の試験結果

実際にテストを終えると、直後に以下のように採点結果が表示される。
後日正式に合否に関する連絡がある。
筆者の場合、もともとGXに関する知識を多少身につけていた(業務で使用していた)こともある。
そのうえで、おおよそ10時間程度の学習を行った結果74点だった。

GX検定アドバンストを受験した感想

GX検定アドバンストの受験にあたって、GXに関する内容を体系的に学習することができたため、GXに関する知識を十分習得できた。
一方で、GX検定アドバンストの受験対策に関してはGX検定アドバンストの受験に向けて、2025年7月現在では問題集が整備されていない。
そのため、GX検定アドバンストのテスト対策を行う術がないことが現状であり、どのように受験対策をしてよいかがわからなかったことが正直な感想である。

まとめ

今回は、GXの推進に欠かせない基礎的知識を測るGX検定アドバンストを受験したので、GX検定アドバンストの概要とその感想を紹介した。
今後、脱炭素化がより一層求められるようになる。
そのため、脱炭素化にあたってのCO2排出量の算定方法や削減手法を包括的に学習する機会としてGX検定は非常に有用であると言えるだろう。

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