【建築設備】よく使われる「t」や「H」、「S」の意味を紹介

こんにちは。

建築図や設備図を眺めていると、普段目にしない略語に出くわすことがある。
「S」は使用頻度が比較的多いので既にご存じの方も多いかもしれない。
だがその中でも「t」や「H」がよくわからないといった方もいらっしゃるかと思う。

今回は建築業界でよく使用される「t」や「H」、「S」の意味を紹介する。

「t」の意味

 ポイント

①「t」は厚みを示す。
②「1t」=1mmを示す。

一般的に「t」とは厚さを示す。
「t」は「Thickness」の頭文字を取った略語だ。

例えば「10t」や「t=10」と記載されている場合は10mmを示すことがほとんどだ。
つまり
1t = 1mm
となる。

身近によく見かけるものは防振パッドだろう。
以下の図は因幡電工の製品だが、寸法図に着目すると厚みの部分に「t」と記載がある。
それだけ「t」が厚みを示すということが一般的に浸透している。

「H」の意味

 ポイント

①「H」は高さを示す。
②「H」で使用される単位はmm。

一般的に「H」とは高さを示す。
「H」は「Height」の頭文字を取った略語だ。

例えば、H=1,000の場合は高さが1,000mmであることが多い。
その他にも「L」や「W」、「D」が併用される場合がある。
「H」を使用するときは多くの場合において立体であることが多いためだ。

「L」は「Length」の頭文字を取った略語であり、長さを示す。
「W」は「Width」の頭文字を取った略語であり、幅を示す。
「D」は「Depth」
の頭文字を取った略語であり、奥行きを示す。

メーカーによってはそれぞれの頭文字の前に「T」(total=合計)を付け加えることもある。
つまり、「TL」や「TW」「TD」といった具合に表現することがある。

「S」の意味

 ポイント

①「S」は縮尺を示す。

一般的に「S」とは高さを示す。
「S」は「Scale」の頭文字を取った略語だ。

例えば「1/100」や「1/200」といった使われ方が多い。
「1/100」とは百分の一の描かれた図面を示す。
図面内の1mmの長さが100倍の100mmを示すことになる。
また「A1」や「A3」等印刷の方法によって縮尺が異なることが多いため、多くの場合においては「S=1/100(A1)」「S=1/200(A3)」等と特記する。
特記がない図面の場合は「A1」での印刷を前提としている場合が多い。
いずれにしても印刷後に一度三角スケールを用いて縮尺を確認するべきだろう。

まとめ

今回は建築業界でよく使用される「t」や「H」、「S」の意味を紹介した。
建築業界では他にも多くの略語が使用されることが多い。
また、これらの略語は調べてもわからないことが多いため、都度誰かへ相談する等、順次解決していくことが重要だ。

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