【雨水利用設備】日本各地の雨水利用率と雨水代替率を紹介

こんにちは。

普段雨水利用設備を設計する際には、雨水利用率と雨水代替率について確認しながら計画を進めることが多い。
雨水利用率と雨水代替率は一般的に地域によって大きく特性が異なることが特徴である。
その理由としては、地域によって雨が降る時期や降水量が異なる事が挙げられる。

今回は実際に主要都市の雨水利用率と雨水代替率について紹介する。

雨水利用率と雨水代替率とは

雨水利用率とは、雨水の集水可能量の内、実際に雨水を集水した量の割合を示す。
計算式は雨水集水量[m3] ÷雨水集水可能量[m3]である。

一方で、雨水代替率とは建物側で雨水利用可能な量の内、雨水を実際に利用した量の割合を示す。

計算式は雨水利用量[m3] ÷建物側で雨水利用可能な量[m3]である。
雨水代替率は主に水道料金の削減量を計算する際に使用する。

雨水利用率
概要雨水の集水可能量の内、雨水貯留槽に集水する雨量の割合
計算式雨水集水量[m3] ÷雨水集水可能量[m3]
雨水代替率
概要建物側で雨水利用可能な量の内、雨水を実際に利用した量の割合
計算式雨水利用量[m3] ÷建物側で雨水利用可能な量[m3]

主要都市の降雨量

主要都市別の降雨量を以下に紹介する。
月別平均降雨量に着目すると、梅雨時期に降水量が多い傾向が確認できる。
(北海道は年間を通じて降水量に大きな変化はない)
また、年間平均降雨量に着目すると、日本の北側から南側にかけて、降水量が増えていることが確認できる。

主要都市の雨水利用率

以下に主要都市の雨水利用率を示す。
沖縄が顕著だが、他の主要都市と比べて全体的に雨水利用率が低い傾向にある。
なお、「雨水利用率が低い」とは、降雨量が多い地域であり、降った雨を有効に活用しきれていないことを示す。

札幌
仙台
東京
大阪
福岡
那覇

主要都市の雨水代替率

以下に主要都市の雨水代替率を示す。
降雨量が多い都市のほうが、上水をより雨水で代替できていることが確認できる。

札幌
仙台
東京
大阪
福岡
那覇

まとめ

今回は実際に主要都市の雨水利用率と雨水代替率について紹介した。

降雨量の傾向を掴むことで、設計の初期段階からおおよその雨水計画を見定めることが可能となる。
そのため、なんとなくでも構わないので雨水利用率と雨水代替率の傾向を把握しておくことが重要である。

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