熱負荷の指標として使用されるBTUを紹介!

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こんにちは。

設計初期段階では熱負荷を概略値として求めることがある。
熱負荷の概略値は主に熱源の仮選定や熱源機器の必要寸法などの算出に用いられる。
日本ではm2負荷で求めることが一般的だろう。
企業や個人の考え方によって異なるがだいたい150~200W/m2程度で見込むことが多いだろう。

例えばイギリスではBTUといった指標が用いられる。
大きな考え方こそ日本とはほとんど変わらないもの細かな概略値算出方法が若干異なることが特徴だ。

今回は熱負荷の指標として使用されるBTUについて紹介する。

BTUとは主にイギリス圏で使用される用語だ。
BTU =British Thermal Unit (英国熱量単位) の略だ。
このBTUで熱負荷の概略値を求めることができる。
使い方としては 500BTU、1,000BTUなどと数値の後ろにBTUを付記して使用されることが多い。

BTUの計算式

BTUの計算式は以下で表される。

BTU = 室の幅[m] x 室の奥行[m] x 室の高さ[m] x 単位熱負荷

単位熱負荷は日本と同様に企業や個人の考え方により様々だ。
本稿では単位熱負荷を141として次項以降計算を行う。

またここに記載のある計算以外に更に他の要素を加味してBTUを計算する場合がある。

 

1.天井高さが通常のオフィス等よりも高い場合

天井高さが高い場合は別途単位熱負荷に割り増し係数を乗じて計算を行う。
但し置換空調を行う場合はこの限りではない。

2.人員数による割増

人員数によっても別途割り増しを行う。
人が多いほど人からの顕熱および潜熱が発生するためだ。
本稿では1人につき500BTUを加味して計算を行うこととする。

BTU計算例

例えば
室の幅5[m]、室の奥行4[m]、室の高さ3[m]で単位熱負荷が141、人が4人の場合
BTU = 5 x 4 x 3 x 141 + 500 x 4  = 10,460BTU となる。

BTUの換算

BTUのままだとわれわれ日本人からすれば一体どの程度の熱負荷なのか想像がつかない。
そのためBTUをkWへ変換する。
換算係数は以下の通りだ。

1 BTU = 0.00029307107 kW

つまり前項で紹介した10,460BTUは

10,460BTU = 3.065kWとなる。

BTUとm2負荷の比較

前項まででBTUにより求めた熱負荷は3.065kWだ。
室面積は5m x 4m = 20m2なので
熱負荷原単位は 153.25W/m2 となった。
概ね日本方式(m2負荷)で求める方法と近似していることが確認できるだろう。

(参考)日本とイギリスの気候の違い

参考までに日本とイギリスの気候の違いを紹介する。
グラフ内横軸に各月(2022年1~12月)、縦軸に月平均気温[℃]を示す。
図中赤線が東京、青線がイギリスの月別平均気温を示す。
冬期は日本とイギリスのどちらも月平均気温は大きくは変わらない。
一方で夏期はイギリスよりも東京の方が10℃程度月平均気温が高いことがわかる。
つまり気温だけの観点からはイギリスよりも東京の方が夏期の冷房熱負荷がより高い傾向にある可能性があることがわかる。
(冷房負荷を語る上で日射負荷についての言及は必須だが本稿では触れない)

まとめ

今回は熱負荷の指標として使用されるBTUについて紹介した。
国により様々な熱負荷計算の手法があることを認識いただければと思う。

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