【総合図】制気口の位置の決め方 2022.03.092023.04.05 【↓ダクト講座一覧↓】(プルダウン) ダクト設備 (34)【ダクトの基礎】 ①ダクトの役割と仕組み ②ダクトの材料 ③ダクトの吊りと接続方法 ④保温の必要性 ⑤空調ダクトと換気ダクトの違い ⑥様々なダンパー ⑦VDの役割と設置例 ⑧CDの役割と設置例 ⑨MDの役割と設置例 ⑩FDの役割と設置例 ⑪HFDの役割と設置例 ⑫SFDを設けるケース ⑬HFDの設置位置と耐火ダクト ⑭FDを設けるかダクト迂回か ⑮CAVとVAVの役割と設置例 ⑯ガラリの役割 ⑰ベントキャップの役割 ⑱制気口の種類と使い分け ⑲制気口BOXの役割 ⑳制気口の結露防止 ㉑保温内貼り、外貼りの使い分け ㉒ブリーズライン上部のBOX ㉓アスペクト比【ダクトの計画・大きさ】 ①ダクトの大きさの決め方 ②矩形ダクトとスパイラルダクト ③ガラリの大きさの決め方 ④制気口の位置の決め方 ⑤制気口の大きさ計算方法 ⑥制気口の大きさ計算ツール ⑦制気口ボックスの大きさ計算方法【ダクトの描き方】 ①ダクト図の描き方 ②制気口リストの作り方 ③ガラリチャンバーリスト ④ダクトの描き方_枝ダクト こんにちは。総合図を作成する際に特に制気口の設置位置や照明の設置位置、その他火災報知機や室内機の設置位置など何を優先するべきかがよくわからないという方はいないだろうか。特に狭い室内に複数の器具が鬩ぎあう場合は兎にも角にもスペースの取り合いになることが多々ある。物理的に納まらない等以外の場合は基本的には照明が最も優先されるが今回はそんな総合図の作成にあたり特に制気口の設置位置について配慮すべき点を紹介する。 コンテンツ 配慮すべき点① 空気を室内均一に循環させる配慮すべき点② 席の真上に制気口を設置しない配慮すべき点③ 照明やその他レイアウトも考慮するまとめ 配慮すべき点① 空気を室内均一に循環させる 配慮すべき点①としては室内に均一に行き渡る様に空気を循環させられるような制気口配置にすることが望ましい。 例えばこちらの図のように制気口の配置が偏っていたりすると空気が滞留する空間ができてしまう。単に空調空気が室内全体にいきわたらず温度ムラが発生する可能性が示唆されることがわかりやすい部分だとあげられる。 また最近ある例だと空調空気が室内全体にいきわたらないが故に結露が発生するケースもある。特に厨房などの夏期を使用する室やその隣室などは湿度がもともと変化しやすい環境であるため注意が必要だ。 配慮すべき点② 席の真上に制気口を設置しない 続いての配慮すべき点は席の真上に制気口を設置しないことだ。真上に制気口を設置すると何が起こるかというと吹出口の真下にいる人が気流を直接的に受けてしまうため寒いと感じたり暑いと感じてしまう。そんなクレームを避けるためにも吹出口の位置には配慮されたい。 配慮すべき点③ 照明やその他レイアウトも考慮する さらに配慮すべき点としては照明やその他の器具や機器とのレイアウトにも考慮して決めるということだ。なかなか普段建築に携わっていない人は天井の制気口の位置なんて気にしないかもしれない。 気にしないは厳密には気にならないが正しい。なぜなら普段日本にある建物では天井のレイアウトが比較的整ったケースが多いからだ。もし天井レイアウトが明らかに整っていなければそこで使用する人がふと天井を見上げた時に違和感を必ず覚えるかと思う。そのくらい天井のレイアウトはきれいであるべきものだ。 まとめ 今回は天井レイアウトの特に制気口の設置位置について紹介した。制気口の位置により人が室内空間に対して感じる印象が異なったり不快感を覚えたりすることもある。たかが制気口と思わずに丁寧に設置位置を考えていただけるきっかけになっていただければと思う。
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