ガラリチャンバーの保温内貼り外貼りの使い分け

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設計を行う上でかなり細かいところだがガラリチャンバーやチャンバーボックスに対しての保温を内貼りにするか外貼りにするか迷うことはないだろうか。
ただただ何となく他の物件の図面などより参照すること自体は大いに構わないと思うがせっかく設計をするのであれば図面に記載する内容の意図を把握した方がより設計の知識に長けてくるだろう。
今回はチャンバーボックス,ガラリチャンバーとはそもそも何ぞやから始まりチャンバーボックスの保温内貼り、外貼りの使い分けについて紹介する。

チャンバーボックスとは

そもそもチャンバーボックスとはなにかもご存じでない方がいるだろう。
主にチャンバーボックスは天井埋込の室内機や空調機からの空気の出入り口に設けられることが多い。

というのも各機器からの空気の出入り口については設備機器メーカーごとにそれぞれの形状をしている。
端的に言うとそれを受け止めるためにはどんな形でも受け止められるような箱的な形状のものでつなげてあげることでそれ以降のダクトとの接続が容易になる。
通常50mm刻み程度でダクトの寸法ごとに発注する関係上ダクトを機器に合わせた特注仕様の寸法にする方が困難だからだ。
そのボックスを通常チャンバーボックスと呼ぶ。
細かいことを言うとその手前に継手などあるがそれはまた次回の機会に紹介する。

ガラリチャンバーとは

一方でガラリチャンバーについても触れたいと思う。
ガラリチャンバーは主に外壁面に設置されるガラリに接続される。

ガラリチャンバーについてはチャンバーボックスとは異なりガラリに直接ダクトを設置してもいいのでは?と思うかもしれない。
だがガラリチャンバーの役割は他のところにある。
例えば雨天の日を想像してみることにする。
雨天時にガラリを設けるということはそこから雨水が建物内に侵入する可能性があるということだ。
その雨水をはけるためにガラリチャンバーを設けていわゆる成型というよりは若干上り勾配になるように加工された金物を制作し接続する。
上り勾配とすることでガラリを通じて入ってしまった雨水をガラリチャンバーにて処理することができ自然勾配で建物の外へ排出が可能となる。
ガラリチャンバーはそんな役割を持っている。

保温を行う理由

保温を行う理由は大きく二つある。
一つは外界からの熱をシャットアウトすること。
もう一つは機器などからの騒音を軽減することだ。

外貼り内貼りの基準はまさにこの二つから判断し選択すればよい。

①内貼りとする場合
内貼りとする場合は基本的に騒音を軽減するために設置される。
外貼りとすると機器と吹出口、吸込口までの間に保温材が直接的に触れることがないため消音効果が全く得られない。
そのため内貼りとすることで保温材が吸音材料となり吹出口、吸込口での騒音を軽減可能だ。
(現に建築設備設計基準でも騒音値を軽減してよい旨記載がある)

②外貼りとする場合
外貼りとする場合は外界からの温度をシャットアウトするために設けるケースが多い。
ダクトなどに設ける断熱材が外から巻いていたり、建物の外断熱と同じで外貼りする場合の方が単純に結露が起きづらい。
また一般に保温材料として使用されるグラスウールは湿気に弱い特徴がある。
そのためダクト内の空気の影響を受けないよう外貼りとする。

結局どう使い分ければいいのか

ここまで順番に外貼りと内貼りについて説明したが結局どのように使い分ければよいのかを説明する。

①外貼りとする場合
主にOA側のガラリチャンバーは外から生外気が入ってくるためそのための保温と考えると外貼り一択だろう。
(恐らく内貼りとする例外がないかと思われる)

②内貼りとする場合
主に空調機のSA,RAチャンバーや室内機埋込形のSA,RAチャンバーだ。
いずれも機器からダクトを通じて制気口までつながっているため騒音への配慮を第一に考え内貼りとする。

まとめ

今回はガラリチャンバーおよびチャンバーボックスについて基本的な紹介を行った。
また上記について外貼りと内貼りのそれぞれの特徴や設置する理由を紹介した。
今後内貼外貼り問題で悩むことがないよう保温を設置する根本的な意図をご理解いただければと思う。

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