地域別外気負荷の傾向

こんにちは。

空調設計を行う際には、各計画地の外気負荷に着目することも重要である。
一般的に室内負荷は年間を通じて概ね変動しない。
一方で外気負荷は外気条件によって大きく変動する。
つまり、夏期および冬期は外気負荷が大きくなる傾向にある。
特に外気負荷は計画地によって異なるため、地域ごとの外気負荷の傾向を把握することは重要である。

今回は地域別の外気負荷の傾向について紹介する。

外気負荷の概要

外気負荷とは

空気調和衛生工学用語辞典では外気負荷は「換気のために外気を室内に供給する際に、外気の温湿度を室内温度に等しくするために要する熱量」と定義されている。

例えば夏期においては室内の空気が保有する熱量が外気が保有する熱量よりも小さい場合は冷房負荷として外気負荷が発生する。

一方で冬期においては室内の空気が保有する熱量が外気が保有する熱量よりも大きい場合は暖房負荷として外気負荷が発生する。

地域別外気負荷

算定条件

算定条件
媒体気象庁csv
期間2024年度
人員密度0.15人/m2
外気量30CMH/人

地域別外気負荷を算定するにあたって、気象庁csvデータを用いることとした。期間は2024年度とし、人員密度を0.15人/m2、外気料を30CMH/人として計算した。
冷暖房期間は省エネ基準をベースとした。

算定方法

出典:https://cacco.co.jp/datascience/blog/statistics/203/

算定にあたっては箱ひげ図を用いることとした。
箱ひげ図とは左図に示す通り、最大値や最小値のほか、発生頻度25%と75%のときの数値等様々な情報を把握することができる。

地域別外気負荷

夏期外気負荷は那覇が最も大きい結果となった。
また、他の地域と比べ那覇の場合は夏期外気負荷が比較的長いことがわかる。
一方で冬期外気負荷は札幌が最も大きい結果であった。
また、他の地域と比べ札幌の場合は冬期外気負荷が比較的長いことがわかる。

札幌

仙台

東京

大阪

福岡

那覇

まとめ

今回は、地域ごとの外気負荷の傾向について紹介した。
外気負荷は地域によって大きく異なるため、それぞれの特性を踏まえた空調計画が重要である。

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