こんにちは。
雨水利用設備を計画するにあたって、計画値の年間降雨量を事前に把握する必要がある。
降雨量が少ない地域では、なかなか内水を活用することも難しく、ろ過装置等のせっちによるコストメリットが生まれづらくなる。
今回は、地域別の年間降雨量を紹介する。
官庁案件で用いられることが多い「雨水利用・排水再利用設備計画」に基づき、国立天文台編理科年表平成28年を使用することとした。
地域別年間降雨量
下図に地域別の年間降雨量を示す。
青みがかっている地域は年間降雨量が小さく、赤みがかっている地域は年間降雨量が多い。
なお、積雪は年間降雨量に含む。
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全体を俯瞰すると、降水量が少ない地域は、「北海道」「東北地方(太平洋側)」「大阪、京都近郊」であることがわかる。
一方で、降水量が多い地域は、「新潟近郊」「四国九州(太平洋側)」「沖縄」であることがわかる。
つまり、これらの地域で雨水利用設備を積極的に導入すると、雨水をより効果的に使用することが可能となる。
主要都市の月別降雨量
下図に主要都市の月別降雨量を示す。
札幌においては、4-7月の降水量が極端に少ない特徴がある。
そのほかの地域においては、夏期がピークになるような放物線を描いていることがわかる。
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月最大降雨量・年間最大降雨量の地域
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月最大降雨量であり、結果として年間最大降雨量の地域は尾鷲となる。
単月では9月が最大で692mm/月となる。
年間では3,848.8mm/年であった。
降雨量の単位
余談だが、降雨量の単位とその意味について紹介する。
降雨量は通常1mm、2mmといった単位を使用する。
これに、時間や月、年を併用し、1mm/h、1mm/月、1mm/年と表現する。
これらは期間中の積算値となる。
また、1mmとは、1m2の範囲に高さ1mmの雨水が溜まることを意味する。
つまり、1,000mmであれば、高さ1mとなる。
降雨量の単位 | |
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1mmとは | 1m2の範囲に高さ1mmの雨水が溜まること |
まとめ
今回は、地域別の年間降雨量を紹介した。
地域別の降雨量や特性を把握することで、その地域に適した設計を行うことができる。
そのため、設計に先立って自然条件を把握することが大切だ。
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