こんにちは。
ファンを選定する際は風量や機外静圧の他にも番手を決定する必要がある。
風量と機外静圧は換気計算や静圧計算から求めることができるが、番手をどのように選定したらよいか悩むことがある。
今回は多翼送風機(遠心送風機)の番手の選定方法を紹介する。
送風機の番手の傾向 | ||
---|---|---|
風量:増 | ⇒ | 番手:大 |
静圧:増 | ⇒ | 番手:大 |
送風機の番手は送風機の風量が大きいほ大きくなる傾向がある。
また、送風機の静圧が大きいほど、送風機の番手が大きくなる。
多翼送風機の番手選定一覧表
出典:建築設備設計基準:型番選定図
建築設備設計基準では、風量と静圧より多翼送風機の番手を容易に算定することができる。
左図は片吸込他翼送風機の型番選定図とも呼ばれる。
型番選定図の読み方
出典:建築設備設計基準:型番選定図
以下に、型番選定図の読み方を紹介する。
例えば風量が1,000CMHで静圧が200Paの場合は1 1/2番手(1.5番手)となる。
出典:建築設備設計基準:型番選定図
例えば、風量が15,000CMHで静圧が300Paの場合は4番手となる。
建築設備設計基準とメーカーの仕様
建築設備設計基準の型番選定図より求められた型番は、各メーカーで選定できる番手よりも大きくなることが多い。
番手が大きくなるほど、ファン自体が大きくなるため、より安全側に選定されることとなる。
(厳密にはファンの羽根のサイズが大きくなる。)
簡易番手選定図
建築設備設計基準ベースで簡易的な送風機番手の算定用のエクセルを作成したので、興味がある方はこちらからダウンロードいただければと思う。
風量と機外静圧を入力するだけでグラフ中に何番手となるか自動的に表示される。
また、各系統名や機器番号も併せて入力が可能だ。
まとめ
今回は多翼送風機(遠心送風機)の番手の選定方法を紹介した。
番手の選定自体はそこまで難しいわけではない。
但し、メーカーによりファンの番手が変わることが多い。
そのため、設計上は余裕を持った番手の選定を行うことをおすすめする。
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