リターンエアとは -意味や役割を紹介-

こんにちは。

普段日ごろから設計業務に関わっているとリターンエアといった言葉を聞くことがあるかと思う。
カタカナで書かれた横文字の用語はなかなか理解できないことが多い。

今回はリターンエアの意味と役割を紹介する。

リターンエアとは

エアコンの場合

リターンエアとは日本語で還気を意味する。
左図にエアコンのイメージ図を紹介する。
エアコンは夏期であれば冷たい空気、冬期であれば暖かい空気を作り出す。
冷たい空気もしくは暖かい空気を作り出すための空気はどこから来るかというと室内の空気を利用する。
室内の空気をエアコンが吸い込む。
これをリターンエア(還気もしくは吸込み空気)という。

中央熱源の場合

中央熱源の場合は空調機やファンコイルユニットが設置される場合が多い。
空調機から供給される冷たい(暖かい)空気をサプライエア(給気)という。
一方で室内から空調機への吸込み空気をリターンエア(還気)という。
またファンコイルユニットも同様だ。
ファンコイルユニットからの吹き出し空気をサプライエア(給気)という。
またファンコイルユニットへの吸込み空気をリターンエア(還気)という。

リターンエア以外の用語

空調で扱う空気についてリターンエア以外の用語も一式紹介する。

用途英語訳読み方意味
給気Supply Airサプライエアエアコンからの吹き出し空気
還気Return Airリターンエアエアコンへの吸込み空気
外気Outdoor Airアウトドアエア外部からの導入空気
排気Exhaust Airエグゾーストエア外部への排出空気

リターンエアがない場合もある

ある程度一定のクリーン度が要求される室や特殊排気等が発生する実験施設の場合はリターンエアを計画しないことがある。
そういった場合は左図のような空調イメージとなる。
実験施設の場合は排気にスクラバーといった特殊機器が必要になる場合もある。
またクリーン度が要求される場合には空調機もしくは吹出口部分にHEPAフィルターといったフィルターが設置されることが多い。

まとめ

今回はリターンエアの意味と役割を紹介した。

リターンエアは建物により全く存在しない場合もある。
だが空調の基本は室内の空気を再利用し冷やしたり暖めたりする。
そのためリターンエアをはじめ空気の流れや用途についてしっかりと把握することが望ましい。

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