電気ヒーターとエアコン -どちらがお得か- 2023.08.272024.01.06 【↓エアコン基礎講座一覧↓】(プルダウン) エアコン (7)【エアコンの基礎知識】 ・エアコンの構成、デフロスト ・エアコンの種類 ・適切なエアコンの大きさ ・APFとは ・エアコンと空調機の違い ・エアコンの必要性 ・寒冷地仕様と塩害仕様 こんにちは。東京もしくは東京より西側ではあまり使用する機会も少ない暖房。特に寒冷地では冬期に暖房を使うことが普通だ。特にこれから電気ヒーターを購入しようとされている方。電気ヒーターを新規で買うか今あるエアコンで暖房した方が良いのか悩むことも多いだろう。今回は電気ヒーターとエアコンのどちらの方がお得なのか紹介する。 コンテンツ 電気ヒーターとエアコンの電気代の考え方電気ヒーターの消費電力と効率エアコンの消費電力と効率効率が良い方が電気代が安い暖房する部屋の大きさを加味する必要がある室内の大きさとエアコンの消費電力まとめ 電気ヒーターとエアコンの電気代の考え方 電気ヒーターの消費電力と効率 左の写真はアマゾンで見つけることができる電気ヒーターだ。電気ヒーターは電力投入量1に対し1の熱量を発生させることができる機器だ。 左の写真の暖房器具の消費電力は1,200Wだ。そのため1,200W分の熱を発生させることができる。効率は精製熱量 ÷ 消費電力で求められる。電気ヒーターの場合は効率(成績係数と呼ぶ)は1.0となる。 エアコンの消費電力と効率 左の写真はダイキンのエアコン(6畳用)だ。エアコンは内部にヒートポンプを持っている。そのため電力投入量1に対し2や3などの熱量を発生させることができる。 左の写真の消費電力は465Wだ。一方で発生させる熱量は2,200Wも発生させることが可能だ。効率は精製熱量 ÷ 消費電力で求められる。電気ヒーターの場合は効率(成績係数と呼ぶ)は4.73となる。 効率が良い方が電気代が安い 基本的に機器の効率が良い方が電気代が安い傾向がある。前項で紹介した電気ヒーターは効率1.0だ。だがエアコンは4.73だ。エアコンの方が4.73倍効率が良いことになる。つまり4.73倍分電気代が安いことにつながる。 設置機器 効率 電気代(例) 電気ヒーター 1.0 1,000円/月 エアコン 4.73 1,000円/月÷4.73 = 211円/月 暖房する部屋の大きさを加味する必要がある エアコンの場合は室内全域を空調することになる。 一方で電気ヒーターは局所的に使用することがほとんどだろう。 例えばテーブル付近だけの暖房や足元が冷えやすいキッチンに局所的に設置する場合だ。 局所的な暖房の場合には室内全域を暖房する必要がない。 つまり電気ヒーターとエアコンを使用する場合とで暖房の領域が変わることになる。 ただし電気ヒーターで室内全域の暖房を考えている場合は、前項で紹介した効率よりエアコンの方が確実にお得だ。 室内の大きさとエアコンの消費電力 局所的な電気ヒーターの場合は、検討されている電気ヒーターの消費電力と現在設置されているエアコンの消費電力を比較すればよい。以下に室内の大きさとエアコンの消費電力(参考値)を紹介する。 室内の大きさ 機器の能力[W] (精製熱量) 効率(例) 消費電力[W] 6畳 2,200 4.73 465 8畳 2,500 4.73 529 10畳 2,800 4.73 592 12畳 3,600 4.73 761 14畳 4,000 4.73 846 最近の電気ヒーターは消費電力が1,200Wの製品が多い。一方でエアコンの場合は室内の大きさが14畳だとしても消費電力は846Wだ。つまりよほど広い住宅に住んでいない限りはエアコンの方が効率が良い(電気代が安い)ことがわかるだろう。 まとめ 今回は電気ヒーターとエアコンのどちらの方がお得なのか紹介した。よほどの理由がない限りはエアコンの方がお得だ。それでも電気ヒーターを設置されたい方はなぜ電気ヒーターにそこまでこだわるのかといった理由を整理してみるべきだろう。
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