こんにちは。
建物を計画する際、機械排煙の有無によって排煙設備を計画する必要の有無が決定される。
機械排煙は必ずしも必要とはされないことを踏まえると、コストを考え原則として自然排煙で計画するべきだ。
しかし平面的(フットプリント)が比較的大きい場合は、どうしても自然排煙とすることはできない部分が出てくる。
機械排煙が必要な場合は、ほとんどの場合において自然排煙と機械排煙が混在する。
今回は、自然排煙と機械排煙が混在する場合における防煙垂れ壁の注意点を紹介する。
防煙区画を形成する際には大きく防煙壁と防煙垂れ壁による方法の2種類に大別される。
防煙壁
防煙壁とは、壁を設置することで物理的に煙の伝搬を防ぐ方法となる。
防煙垂れ壁
防煙垂れ壁によって、煙を伝搬する方法も考えられる。
防煙垂れ壁は比較的大きな室に対して設置されることが多い。
機械排煙を設置する場合において、防煙垂れ壁を設けることによって、排煙機および排煙ダクトの大きさを小さくすることができる。
自然排煙と機械排煙
機械排煙を採用する場合は、多くの建物において自然排煙と機械排煙が混在する。
つまり、自然排煙と機械排煙の境界となる部分が発生する。
防煙壁によって自然排煙と機械排煙を区画
自然排煙と機械排煙の境界は防煙壁によってをそれぞれを区画することが原則となる。
防煙垂れ壁によって自然排煙と機械排煙を区画
自然排煙と機械排煙の境界となる部分は防煙垂れ壁によって区画形成することができない。
防煙垂れ壁を使用するケースは1の室を複数の防煙区画とする場合だ。
つまり、1の室は必ず自然排煙もしくは機械排煙のどちらかとする以外に方法がないこととなる。
まとめ
今回は、自然排煙と機械排煙が混在する場合における防煙垂れ壁の注意点を紹介した。
意匠設計者だけではなく機械設備を担当する方も本稿の内容を把握しておくことで、設計の手戻りを未然に防ぐことができるだろう。
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