配管トラフとは -概要や計画の注意点を紹介

こんにちは。

別棟で複数の建物にまたがってインフラ計画する場合は、インフラ配管を埋設とするかどうかを検討する必要がある。
特に油配管については土壌汚染の観点から行政より埋設配管ができない場合もある。
そのため、結果として配管トレンチや配管トラフを計画することとなる。

今回は配管トラフの概要や計画の注意点について紹介する。

トラフとは

建築用語でいうトラフとは、排水溝やケーブル、配管を通すためのU字溝のことを示す。
排水で使用される排水溝を計画することで排水の経路を確保することができる。
グレーチングとともに計画されることも多い。

トラフとは排水溝やケーブル、配管を通すためのU字溝

配管トラフとは

配管トラフとは専ら配管に使用されるトラフを指す。
配管トラフの場合は主に建物と建物間をつなぐ用に設けられることが多い。

配管トラフの断面イメージを左図に示す。
配管トラフ内に配管を設置し、床から支持を取る。
そのため、必要な寸法は、配管自体の据付に必要な深さと、配管トラフ用の蓋の寸法を合計した寸法となる。

配管トラフの計画

建物導入部

配管トラフを使用するため、建物導入部をスリークッションとすることが難しい。
(配管トラフの深さを十分に確保すればスリークッションとすることは可能)
そのため多くの場合ではフレキシブルジョイントを計画することとなる。

配管交差部

トラフ内で配管が交差する部分についても事前に考慮する必要がある。
特に同一の配管トラフ内に複数の配管が計画される場合は注意が必要だ。

配管トラフの配管交差部は断面的に配管が上下する。
そのためその配管ルートをあらかじめ確保する必要がある。

配管トラフの雨水処理

特に油配管を計画する場合、配管トラフ内の雨水処理については行政へ事前に確認することとおすすめする。
雨水の排水経路を確保する場合は、万が一油配管から油が漏れた場合に雨水排水として流出する可能性がある。
一方雨水の排水経路を確保しない場合は、一度雨が降ると常に配管トラフ内に水が満たされる。
雨水を浸透させる場合も考えられるだろう。
浸透させる場合は、万が一油配管から油が漏れた場合に油も土壌に浸透する可能性がある。

雨水排水を考えると極力配管トラフを計画しない方がよい

前項で紹介した雨水排水の処理方法を考慮すると、少なくても油配管については、極力配管トラフを計画しないように同一建物内で計画を行う方がよい。
もしくはさらに高級な配管トレンチによる計画を行う方が良いといえるだろう。

まとめ

今回は配管トラフの概要や計画の注意点について紹介した。
配管トラフは使いどころをよく考えて慎重に計画を行う必要がある。

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