【初心者必見】給気と換気の違い -それぞれの違いから給気と換気で細分化する理由まで紹介-

こんにちは。

設計を始めて間もないころ。
空調システムがいまいち理解できないことは往々にしてある。
その中でも空調の基本となる給気と換気の違いがよくわからないという方が多いだろう。

給気と換気はそれぞれ室内へ空気を入れるといった意味では同じだ。
だが実際には役割が異なる。

今回は給気と換気の違いについて紹介する。

給気は英語でSupply Air という。
図面ではSAと記載されることも多い。
給気とは空調した空気の供給を示す。
つまり室内用に温調された空気を供給する空気を給気という。

一方で換気とは空調していない外気の供給を示す。
英語ではVentilation Air という。
図面ではOA(Outdoor Air)と記載されることが多い。

用途別における給気と換気の違い

実際にどのパターンが給気でどのパターンが換気となるのかについて以下の記事で紹介している。
以下の記事では6つの例を用いて実際に「給気」と「換気」のどちらに該当するか紹介している。
そのため給気と換気の違いをよりイメージしやすいだろう。

給気と換気で細分化する必要性

次に給気と換気を分けることの必要性を紹介する。

①特記仕様書では通常給気と換気を分けて仕様を定義

図面を作成する際に特記仕様書を作成する。
特記仕様書とは各部材の仕様やルールを記載することが多い。
特記仕様書では給気と換気を分けることが多い。
そのため給気と換気を理解しておかないと図面を読み込めないことにつながる。

②保温仕様

前項の特記仕様書とも関連する内容だが保温仕様が変わることがある。
給気の場合は夏期にある程度空調された空気(13~16℃程度)の空気がダクト内を通過する。
そのため給気ダクト表面がどうしても結露しやすい。
一方で下記における外気は30~35℃程度であることが多い。
つまり室内温度よりも高い空気がダクト内を通過する。
そのため換気ダクト表面は結露しづらい。

これらの仕様を分けるためにも給気と換気をそれぞれ分けて整理する必要がある。

③ダクトの材料

ダクトの材料についても給気と換気で分けることがある。

通常室内で一般に使用されるダクト材料といえば亜鉛鉄板だ。
一方で屋外でよく使用されるダクト材料はステンレス鋼板やガルバリウム鋼板だ。
ダクトを使用する場所によりダクトの材料が異なる。

これだけだと給気と換気をわける理由がないと思われるかもしれない。

だが塩害地域だとどうだろうか。
塩害地域の場合においては屋内の換気ダクト材料をガルバリウム鋼板とすることがある。
具体的には除塩フィルターまでをガルバリウム鋼板とすることが多いだろう。

一方で給気ダクトは外気を直接吸い込むわけではない。
空調機を設置している場合は空調機フィルターとして高性能フィルター、除塩フィルターを設置する場合がほとんどだ。
つまり亜鉛鉄板を使用する場合が多い。

つまり給気と換気をわけて整理しないと特記仕様書だけではとても整理しきれない。

まとめ

今回は給気と換気の違いについて紹介した。
給気と換気の違いは以下のとおりであることを紹介した。

項目説明
給気空調した空気の供給
換気空調されていない外気の供給

給気と換気の違いをはっきりと認識した上で各業務に臨んでいただければと思う。

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