こんにちは。
近年地球温暖化により徐々に外気温湿度が上昇している。
よくニュースでも耳にするかと思う。
「今年も最高気温を更新しました」といったニュースだ。
気温が上がると空調の需要も増える。
空調の需要が増えると気温がさらに上がる。
つまり地球温暖化に対し負の循環が既に構築されていることが実情だ。
そんな中そもそも日本の各地の外気温湿度は一体どの程度なのだろうかと疑問に思った方はいないだろうか。
一日の各地の最高気温や最低気温は天気予報から確認できる。
だが1年間全体を俯瞰した時に各地域の温湿度の特徴について語れない方も比較的多いことだろう。
今回は主に建築設備で使用される指標である「クリモグラフ」により日本各地の外気温湿度を紹介する。
クリモグラフとは横軸に外気相対湿度[%]、縦軸に外気温度[℃]で構成されるグラフとのことだ。
クリモグラフにより各地域の温湿度の関係性を理解することができる。
例えば図中右側に行くほど湿度が高い(じめじめする)、図中上側に行くほど温度が高いことを意味する。
境界条件
①対象計測地点
今回対象とした地点は「札幌」「仙台」「東京」「名古屋」「大阪」「福岡」「那覇」の計7地点とした。
②使用したデータ
今回使用したデータは気象庁で公開されている「月平均気温」「月平均相対湿度」とした。
計測期間は2000年から2022年とした。
③算出方法
気象庁の23年分(2000~2022年)の「月平均気温」と「月平均相対湿度」を各月で平均した値を次項のグラフへ掲載した。
地点別クリモグラフ
上図にクリモグラフ(外気温度相対湿度相関図)を示す。
地点別に色分けを行いそれぞれの月の平均外気温湿度を線で結んだ。
①冬期外気相対湿度
冬期外気相対湿度に着目すると東京における冬期の相対湿度が他の地域に比べて低いことがわかる。
②冬期外気温度
札幌においては他のいずれの地点よりも外気温度が低い。
③夏期相対湿度
仙台と那覇のおいては他の地点よりも夏期における相対湿度が高い。
④夏期外気温湿度
夏期外気温度に着目すると4地点(東京、大阪、福岡、那覇)の外気温度が高い。
夏期外気相対湿度が高い順番に並べると相対湿度が高い方から順に那覇、福岡、東京、大阪の順となった。
まとめ
今回は主に建築設備で使用される指標である「クリモグラフ」により日本各地の外気温湿度を紹介した。
今回紹介した地域特性を生かして、設備設計に反映頂ければ幸いだ。
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