【4コマ漫画】建築設備と『グリーストラップ』

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【概要】  

建物内に飲食店やカフェを計画する際には、排水の水質基準に細心の注意を払う必要がある。特に、油を含んだ排水は注意すべき点である。水温が低くなると油は凝固しやすくなり、配管が詰まる原因となるためである。飲食店やカフェでは、この油を処理するために一般的にグリーストラップ(グリース阻集器とも呼ばれる)が設置される。グリーストラップとは、装置の内部に複数の板を設置することで、比較的大きなゴミを沈殿させる一方で、水より軽い油を上部にためて、油分を排水から分離させる仕組みを持った装置である。この装置によって、油分を含んだ排水がそのまま配管に流れ込むのを防ぎ、配管詰まりや環境汚染のリスクを低減することができる。ただし、グリーストラップの設置位置や具体的な要件は、地域や自治体によって異なるため、都度、保健所や関連する行政機関に確認を取る必要がある。  

【設計段階での確認事項】  

設計段階において確認すべき事項は、まず、建物内に飲食店が計画されているかどうかを確定することである。その上で、どの程度の一日あたりの利用客数が見込まれるか、そして提供する料理の種類を確認することが必要である。特に、中華料理やラーメン屋などは、一般的に「重飲食」として分類され、多量の油を使用するため、排水の油分濃度が高くなる。このため、排水処理においては、より厳しい条件を考慮して設計を行うことが重要となる。さらに、飲食店の規模や提供する料理の種類に応じては、グリーストラップのみでは不十分で、排水処理設備を追加で設置することが求められるケースもある。したがって、設計段階での初期条件を正確に把握し、それに基づいて設備設計を進めることが、トラブルを防ぐための鍵となる。

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