自宅見える化計画 -室内温度分析-

こんにちは。

近年の電力料金の高騰を背景に、エアコンの使用頻度を減らそうかと考えている方も多いのではないだろうか。
しかし、エアコンを使用しない場合、室内の寒暖差はかえって大きくなる。
また、そもそも室内の温度がどのように変化しているのか、気になる方も多いはずである。

室内環境に関心を持つと、温湿度計の設置を思い浮かべることが多いと思われるが、実際にどのように活用すればよいのか分からないという声も少なくない。
そこで筆者は、手頃な価格で導入できるスイッチボット社の温湿度計を複数台購入した。

今回は、このスイッチボット社の温湿度計を用いて室内外の温度を計測した結果を紹介する。

witchBot(スイッチボット)は、スマートホームを簡単に実現するためのIoT機器を提供しているメーカーである。
スイッチボットは中国が拠点だが、東京に日本法人も構えている。
もともとは「スイッチを物理的に押すロボット」からスタートし、現在では、温湿度計やスマートプラグ、スマートロック等の幅広い製品を展開していることが特徴である。

様々なスイッチボットの製品を組み合わせることで、既存の家電をそのままスマート化できるのが最大の特徴である。

スイッチボットの概要については以下でも紹介しているためご確認いただきたい。

計測箇所

下図に自邸を紹介する。
下図に示すバルコニー、ベッドルーム、リビング、脱衣室に温湿度計を合計で4台設置した。
測定期間は、筆者が不在としていた2026/3/11から2026/3/14とした。
不在のため、人体負荷および照明負荷、コンセント負荷等もわずかであり、主には日中の日射負荷や外皮負荷、外気負荷が主体である。

なお、南西面にバルコニーがあり、日中から夕方にかけて直射日光が室内に侵入する。

3日間のトレンド

下図に、3月11日から3月14日における乾球温度および日射量のトレンドを示す。
3月13日を除き、いずれの日も天候は晴れであり、概ね同等の日射量であることが確認できる。

また、可照時間を黄色で着色しており、日中から夕方にかけて日射の影響を受ける環境であることが分かる。
そのため、日射を受けている時間帯においては、乾球温度が大きく上昇していることが確認できる。

一方で、脱衣室は日射の影響を直接的には受けていない。しかし、リビングおよびベッドルームで暖められた空気が脱衣室を経由してシャワー室から排気されるため、脱衣室においても若干の温度上昇が確認できる。

各室間の温度差に着目すると、直接的につながっているリビングとベッドルームの温度差は小さい。
一方で、脱衣室とリビング、ベッドルームとの温度差は、可照時間帯において顕著である。

さらに、壁面の蓄熱の影響により、可照時間帯終了後も室内温度は緩やかに低下する。
この過程において、リビング・ベッドルームと脱衣室の温度差は、数時間かけて徐々に縮小していくことが確認できる。

ベッドルーム脱衣室室内温度相関図

次に、ベッドルームと脱衣室の室内温度の相関図を示す。

脱衣室の温度は概ね13℃から16℃の範囲で推移しているのに対し、ベッドルームは13℃から22℃と、1日の温度差が約9℃と大きい結果となった。

また、日中の時間帯においては、ベッドルームと脱衣室の温度差が顕著であることが分かる。
さらに、早朝の時間帯では多くの場合、両室間の温度差は1℃以内に収まっているが、夜間の時間帯においては、1℃から2℃の温度差となる時間帯も少なくない。

結果として、両室間の温度差が1℃以下となった割合は全体の61.4%であり、2℃以下となった割合は全体の80.2%であった。

ベッドルームリビングルーム室内温度相関図

次に、ベッドルームとリビングルームの室内温度の相関図を示す。

両室ともに、室内温度は概ね13℃から22℃の範囲で推移している。

また、日中の時間帯においても、両室の室内温度は概ね同一水準で推移していることが確認できる。

結果として、両室間の温度差が1℃以下となった割合は全体の90.3%であり、2℃以下となった割合は全体の99.5%であった。

リビングルーム脱衣室室内温度相関図

次に、リビングルームと脱衣室の室内温度の相関図を示す。

日中の時間帯においては、リビングと脱衣室の温度差が顕著であることが分かる。
なお、温度計を外壁面からやや離して設置している影響と考えられるが、ベッドルームとは異なり、室内温度は22℃まで上昇していない。

また、早朝の時間帯では多くの場合、両室間の温度差は1℃以内に収まっているが、夜間の時間帯においては、1℃から2℃の温度差となる時間帯も少なくない。

結果として、両室間の温度差が1℃以下となった割合は全体の68.3%であり、2℃以下となった割合は全体の85.5%であった。

室内温度差推移総括

各室間の室内温度差を整理した。

同一空間として直接的につながっているベッドルームとリビングルームでは、室内温度差はほとんど発生せず、両室間の温度差は概ね2℃以内に収まる時間が多い結果となった。

一方で、直達日射の影響をほとんど受けない脱衣室は、他室と比較して温度差が大きくなる傾向にある。
両室間の温度差が2℃未満に収まる割合は約80%にとどまり、他の組み合わせと比べて小さい結果となった。

室1(X) 室2(Y) |x-y|<1発生頻度 |x-y|<2発生頻度
ベッドルーム 脱衣室 61.4% 80.2%
ベッドルーム リビングルーム 90.3% 99.5%
リビングルーム 脱衣室 68.3% 85.5%

まとめ

今回は、このスイッチボット社の温湿度計を用いて室内外の温度を計測した結果を紹介した。

温湿度計の活用例の一つとしてとらえていただければ幸いである。

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