自宅見える化計画 -屋外温湿度分析-

こんにちは。

建築設備業界に携わっていると、趣味の延長で徐々に自分の自宅でもなにかしら設備的な改造をしてみたいと思う方が、ごくわずかだが一定数いるかと思う。
筆者もその一人で、まずは、自宅の見える化を少しずつ導入している。

今回は、自宅見える化計画を考える方への参考として、SwitchBot(温湿度計)を用いて屋外温度を分析したので紹介する。

SwitchBotの概要

SwitchBot(スイッチボット)は、スマートホームを簡単に実現するためのIoT機器を提供しているメーカーである。
スイッチボットは中国が拠点だが、東京に日本法人も構えている。
もともとは「スイッチを物理的に押すロボット」からスタートし、現在では、温湿度計やスマートプラグ、スマートロック等の幅広い製品を展開していることが特徴である。

様々なスイッチボットの製品を組み合わせることで、既存の家電をそのままスマート化できるのが最大の特徴である。

今回筆者が購入した製品は「SwitchBot 防水温湿度計」である。
防水型(IP65規格)なので屋外に設置することも可能である。
現時点では3つ購入し、屋外(バルコニー)、ベッドルーム、脱衣室にそれぞれ設置している。

温湿度計のデータの確認方法

温湿度計にはインターフェースがないため、専用のアプリを用いて確認することとなる。
具体的にはアプリを開いた状態で温湿度計とBluetoothによりデータを受信する流れとなる。
(遠隔で確認したい場合はスイッチボットハブ等のBluetoothを拾ってインターネットに接続する機器を購入する必要がある)

温湿度計では、写真に示すように、乾球温度や相対湿度を1分単位で確認することができる。
また、絶対湿度や露点温度なども確認することが可能である。

屋外温度測定概要

次に、屋外温度測定の概要について紹介する。
屋外の温湿度を計測するにあたって、下図に示す、バルコニーに温湿度計を設置した。
バルコニーの方角としては、南西であり、昼過ぎから夕方にかけて直射日光がバルコニーにあたる。
ただし、温湿度計は直接直射日光に当たらないように配慮した。
屋外温度を分析するにあたって、気象庁で公開されている外気温度(福岡)(計測箇所から福岡が最も近いため)を使用した。

屋外温湿度のトレンド

下図に、スイッチボットで取得したデータ(以下「実測値」)と、気象庁からCSV形式で取得したデータ(以下「気象庁データ」)について、4日間の屋外温度、両者の温度差、水平面日射量を示す。
なお、この4日間はいずれも筆者が不在であったため、室内における人体発熱や照明による内部発熱はほとんど発生していない。

まず屋外温度に着目すると、いずれの日も午前中は、実測値と気象庁データは概ね一致している。
一方で、午後から夜間にかけては、多くの日で実測値の方が気象庁データよりも高い傾向が確認された。

次に水平面日射量を見ると、南西面に日射が当たる時間帯において、実測値の温度が大きく上昇していることが分かる。
その後、夜間に向かうにつれて両者の温度差は徐々に小さくなる傾向が見られた。

ここで、使用したスイッチボットの温湿度計は小型であり、蓄熱容量が大きいとは考えにくい。
仮に温湿度計自体に直達日射が当たって温度が上昇しているのであれば、夜間には実測値と気象庁データの差はほぼ解消されるはずである。

以上より、南西面からの直達日射によってバルコニー壁面が蓄熱し、その放熱の影響により、午後から夜間にかけて実測値が気象庁データより高くなったと考えられる。

実測値と気象庁データ相関図

次に、実測値と気象庁データの相関図について示す。
時間帯ごとに、午前の日中時間帯を青、午後の日中時間帯を赤、夜間時間帯を緑として色分けした。

まず、午前の日中時間帯においては、実測値と気象庁データは概ねy=xの関係にあり、両者がほぼ一致していることが確認できる。
一方で、午後の日中時間帯ではy=0.85xの関係となり、実測値の方が気象庁データより高い傾向が見られた。

さらに、夜間時間帯ではy=0.65x となり、気象庁データが低下していくのに対して、実測値は温度低下が緩やかであることが確認できた。

これらの結果は前項と同様に、南西面バルコニー壁面の蓄熱およびその放熱(壁面放射)の影響を受けている可能性を示唆している。

まとめ

今回は、自宅見える化計画を考える方への参考として、SwitchBot(温湿度計)を用いて屋外温度を分析したので紹介した。
自宅をみえる化することでより自宅の特徴や傾向などを詳しく把握できるようになるだろう。

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