【概要】
研究所や病院といった特殊施設を計画する際には、多くの場合、部屋の用途に応じて要求される温湿度が異なる。
例えば、動物飼育の場合、マウス(ねずみ)を飼育するために必要な温湿度は他の動物とは異なる。
具体的には、マウスの健康と繁殖には、特定の温度と湿度が重要であり、そのためには非常に厳密な管理が必要である。
さらに、研究所の場合でも、行う実験の種類によって異なる温湿度が求められることが多い。
例えば、化学実験では特定の温度条件が実験結果に大きな影響を与えることがあるため、一定の温湿度を維持することが重要である。
また、研究所や病院以外にも、美術館の貯蔵庫などでは、保存する品物の特性に基づいた特殊な温湿度要求が発生することが多い。
美術品や文書類は、適切な温湿度環境でなければ劣化が進んでしまうため、その管理は非常に重要である。
【設計段階での確認事項】
設計段階では、各部屋の良好な条件を確実に確認することが非常に重要である。
まず、各部屋の用途に応じた具体的な温湿度条件を明確にする必要がある。
どのような環境が必要か想像できない部屋については、既存の建物や類似施設を実際に見学することを勧める。
これにより、実際の運用状況や問題点を把握することができる。
施主からの指示をそのまま鵜呑みにして設計すると、運用時にトラブルが発生することがよくある。
個人が持つ感覚を言葉だけで完全に伝えることは非常に難しいため、双方の認識のギャップを少しでも埋めるために、疑問に思ったことはその場で確認するなどして、綿密に設計条件を詰めることが重要である。
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