こんにちは。
動態調査といわれても何もピンとこない方も多いだろう。
筆者も動態調査という言葉を初めて聞いたときは意味が分からなかった。
ただ動態調査自体はそんなに難しいわけではない。
今回は動態調査の概要とその方法、便利ツールを紹介する。
動態調査といっても実に幅広い意味があるため今回は建築設計に特化する。
ここでいう動態調査とは、ある人がある行動をしたときにかかる時間とする。
例えば図のように受付にかかる時間についてみてみよう。
受付自体は流れ作業であることが多い。
そのため特別何か理由がない限り受付にかかる時間は大きく変わらないはずだ。
とはいえその企業の受付のオペレーションの方法によりその時間は大きく左右される。
今回の場合は受付にかかる時間だが、ある行動に対してかかる時間を調査することを動態調査という。
動態調査は何のために行うのか
例えば遊園地のアトラクションをイメージしてほしい。
例えば前項の受付の後にアトラクションに並ぶとする。
受付に時間がかかればかかるほどそのあとのアトラクションに並ぶ部分にいる人数は減ることになる。
極端な話受付にあまりにも時間がかかるとアトラクションに人がいなくなる。
アトラクションが動かない時間が発生してしまうと1日のそのアトラクションの回転数が減少する。
アトラクションが動かないということはその分企業側は利益を得られないことにつながる。
また受付側にかなりの列ができることが想定されればその分受付のための列を作らなければならない。
(逆にアトラクションを待つためのスペースはほとんど必要ないこととなる。)
こういった調査を行い、設計へ反映させるために動態調査を行う。
動態調査の方法
動態調査の方法は至ってシンプルだ。
例えば先ほどの受付であれば以下を確認すればよい。
・1組あたりの人数。
・ある1組の受付業務を開始した時間
・ある1組の受付業務を終了した時間
これだけわかれば1組あたりに浪費した時間を知ることができる。
当然1組だけ確認しても参考にできないので最低でも1日、もしくは2,3日程度のデータを収集されたい。
その収集したデータの平均値を算出することでより信憑性のあるデータとなるだろう。
動態調査便利ツール
前項で紹介した通り1組あたりの人数や開始時間、終了時間をただひたすら記録していくこととなる。
また先ほどは受付1か所の場合を説明したが、受付が複数あることもあるだろう。
その場合はそれらを同時に確認する必要があるため記録を取ること自体が大変複雑になる。
そんな中手書きで記録を取る、もしくはエクセルなどに時刻をかたっぱしらからベタ打ちするのはどこかでミスが起こる可能性が高い。
(そもそも途方に暮れる作業だろう。)
ということで以下のツールを使用すると作業を大幅に低減することができるのでおすすめだ。
まとめ
今回は動態調査の概要とその方法、便利ツールを紹介した。
動態調査を行うことで実際のその施設の使われ方や人の流れを知ることができる。
特に建築設計を行われる方には必要な知識なので今回を機に動態調査について学んでいただければと思う。
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