【概要】
建物の省エネ化を行うことは、設備設計者にとって、非常に重要な命題である。近年では地球温暖化を皮切りに、世界中で省エネやカーボンニュートラルといった用語が飛び交っている。建物の省エネは地球にとってエコであるだけではなく、普段のランニングコストを大幅に抑えることができる。特に大規模な建物ほど、1年間で膨大な光熱費を負担する必要があるが、省エネ技術や再エネ技術を導入することで、それらの光熱費を抑えることが可能となる。
省エネを導入することで、初期投資が増えるデメリットもある。しかし、一般的に省エネ化を図ることで、長い目で見たときには結果としてコストが安価になることが多い。この長期目線のことをライフサイクルコストというが、多くの省エネ技術は、10年程度でもとを取れる事が多い。
設計者としては、いかに建物の省エネ化に関する提案を行い、実際に建物に導入するかが求められる。そのためには、施主等に対して、省エネを導入するべき合理的な理由を、具体的な数値を含めて提案する必要がある。特に省エネ提案を行う際には、どの程度省エネになるのかといった数値と、結果としてコストがどの程度であるのかを説明する必要がある。コストについてはイニシャルコスト(初期費用)とランニングコスト(維持費用)の両面から提案することが望ましい。
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